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※アスカガ学パロ(高校生・幼馴染)
『つつゐづつ』 3-2
「アスラン。アスランだから話すんだけど……」深刻そうな顔をして、カガリが言った。
「うん。なに?」
好きな女の子が、自分だけに話してくれる秘密に、アスランの優越感が擽られる。
アスランの穏やかな顔を見て、幾分かカガリの肩から力が抜けたようだ。カガリは、そわそわと辺りを気にしながら口を開いた。
「私、もしかしたらレズなのかなあ?」
「え!?」
「あの日から、ラクスのことをずっと考えてしまうんだ」
寝ても覚めても、あの美少女のことを考えてしまうのだと、カガリは頬を染めて言った。
「そ、それは……」
それは、とても困る。
アスランの困惑には全く気がつかず、カガリはラクスへの思いを語り出した。
アスランは、カガリとは十年以上一緒にいるが、こんなに奥ゆかしいカガリは初めて見た。彼女は、もじもじと恥らいながら、ラクスともっと話がしてみたいだの、一緒にどこかに行きたいだのと、花が飛びそうな妄想を繰り広げている。
ずっとカガリの一番は自分だと思っていただけに、アスランはショックを隠せなかった。
「なあ、レズってどんなことするんだ?」
「え!?」
どんなことと言われても、出てくるのはどうしても下品な想像だ。
焦るアスランに、カガリは気が付かず、私はこういうことがしたいけれど、ラクスはどう思うだろうかと照れながら相談する。
「あ、そうか……。映画とかでそういうのないのかな?」
女の子同士は、付き合うとなればどういうことをするのか。元々、そういった方面には滅法疎いカガリである。それが、同姓の場合であれば、もっと良く分からない。
恋愛ものはあまり観ないからよく分からないが、探せば女の子同士の恋愛を描いたものもあるはずだ。
「今日、部活ないから、帰りにレンタル屋さんに寄ろう!」
カガリは、さも名案とばかりにアスランに提案する。
アスランの時計は、カガリのための時計。カガリがそうすると決めたのであれば、アスランがカガリと映画を観るのは、もう既に決定事項だった。
モドル≪ ≫ススム