#10「激戦の日」

脚本=木村 暢／絵コンテ=寺岡 巌／演出=池野 昭二／キャラ作監=しんぼたくろう／メカ作監=松田寛／制作進行=岡田 智敬・渡邉 翔

【あらすじ】
ファーデーンに襲い来るＵＥの大部隊。ザラムとエウバは、コロニーの人々を守るべく共同戦線を張る。ディーヴァもまた参戦しＵＥを迎え撃つ。さらに現れるＵＥの巨大戦艦。あまりにも強力な敵を前に弱きになる味方の兵士達。ザラムを率いるドン・ボヤージは自らの身を賭して、味方の軍を鼓舞するが…。壮絶な戦闘が繰り広げられ、激しい怒りに身を焼くフリットは、ガンダムをＡＧＥシステムが生み出した新たなるウェア『スパロー』に換装する。果たして、フリット達はファーデーンを守りきることは出来るのか？
（公式HPより引用）

こちらの動きがダダ漏れだったのか、攻撃目標がファーデーンだったのかは分かりませんが、とりあえずザラム&エウバ&ディーヴァｖｓUE（MS型約30＋巨大戦艦）の戦いです。
ポイントは三つ。


【ドン・ボヤージの死】
彼の死には、ストーリー上二つの意味があって、仲間割れを起こしそうなエウバとザラムを結びつけ、戦意を向上させることと、エウバとザラムを結び付けてくれたフリットに希望を託して逝くこと。
感動を煽るような演出があるものの、いまひとつ感動に結びつかないのは、彼の存在感が軽いからでしょうね。ザラムとエウバの派閥争いはただの子供の喧嘩だったという設定は、子供騙しでしかなかったと思います。（いや、むしろ子供が騙されれば良いんですけど……）
もっと強烈にキャラ立ちすれば、長岡外史のヒゲに例えられたかもしれないのに……∀ガンダムや、白ひげ海賊団のキャプテンにも、髭の存在感からして負けておるではないか！


【スパローの登場】
先週から焦らしていましたが、とうとうお目見えしました。タイタスがパワー重視なら、スパローはスピードに長けた機体。メインウェポンのシグルブレイドの切れ味は凄まじいものがあります。フリットの戦闘能力がびっくりするほど上がったんですが、タイタスさんの立場は一体……。
戦場で換装するシーンは、重量感のあるタイタスとの差別化を図るためでしょうね。首がぐいーんとなるところがカッコ良かったです。換装中、ウルフが時間を稼ぐ描写も良かったですね。インパルスとか、換装中にやられそうなのにノーマークでしたからね。（面白かったらそれもご愛嬌で済むんですが、済まないクオリティでやってたからなあ……）
AGEシステムは、ドッズライフルはすぐ出来たのに、換装パーツを作るのはけっこう時間掛かるんですかね？　あと、ドッズライフルを量産して、ラーガンに渡してやれと思っているのは、私だけではないはず……。


【UEの正体】
エウバとザラムの機体を翻弄して、同士討ちさせようとしていたUEに、フリットがデシルの気配を感じるんですけど……これは、あれか？ニュータイプ的な力ということか？　できれば、違う方法（例えば、UEの動きがデシルの動きのパターンに似ているとか）で気がついて欲しかったのですが……
これで、フリットとグルーデックは、UEには人間――少なくとも、人間に近い姿をした生命体が乗っていることを知るんですが……てか、グルーデックもそんな曖昧な説明を信じないでくれ（涙）
やっぱり、先週ヤーク・ドレがUEに関わっていることが分かった時点で、この問題を考えるべきだったと思うんだ……
「あんな惨いことをするやつが、人間ではない！」というフリットの言からも分かるように、UE＝人間説へのフラグがメキメキと立ってきましたよ。



来週は、アンバット攻略作戦に向けて、コロニー・ミンスリーに向かうようですね。
グルーデックはとにかく連邦軍の力を借りたくないようですが、この辺りもう少し説明があると良いですね。
このアニメ、見せたい展開に繋がる必然性を演出する力が薄い気がします。いつもそこで違和感を感じて、ストーリーに入っていけない。

日曜日は、戦争（勿論、フィクションにおける戦争ですが）を立体的に立ち上がらせた最高のドラマを見てしまったので、残念ながら感動が超薄かったです。戦争をフィクションでどう描くかというのは非常に難しい問題ですが、あのドラマは限界ぎりぎりのバランス感覚で見事に描きあげたと思いました。
とはいえ、これはまだプレ総力戦ですので、アンバット攻略戦に期待。ここで、価値観の大転換を強いられるようですしね。超インパクトのあるやつを一発頼んますぜ！

そんなわけで、来週も楽しみにしております。
来週は、ユリンちゃんが出る！！

[2回]