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※アスカガ学パロ(高校生・幼馴染)
『つつゐづつ』 7-2
今日も、アスランはカガリを教室で待っていた。
あと、どれぐらいカガリ一緒にいられるだろうと考える。ただ一緒にいるだけではなく、彼女に一番近い距離で。
ラクス・クラインが間に割り込んできてから、終わりの時ばかりを想像している。その時は、きっと身を切られるようにつらいだろう。
待つついでに、数学の参考書を広げていたが、どうにも命題の内容が頭の中に入ってこない。何を求められているのかが分からなければ、解を求めることもできない。
とにかく、問題をノートに書き写す。だが、何度も同じ問題を書き写していることに気が付いて、消しゴムで消しては、また書き直す作業を続けた。
そうやって、無駄な時間を過ごしていると、予鈴が鳴った。いきなり大音量で予鈴が鳴ったので、びくりと身体が大きく震えてしまった。
アスランは、慌てて回りを見渡したが、考えてみれば、教室には自分しかいないのだった。こういった無防備な姿を誰かに見られるのが、嫌で仕方がない。友人にも、それは見せたくない。
いつも一緒にいてくれる友人には申し訳ないが、彼らは学生生活を共にする人間として、自分を見せずに、それなりに仲良くやり過ごしているだけにすぎないのだ。
一体、自分はどこまでカガリに依存して生きてきたのだろう。カガリだけが、アスランにとって唯一の友達だったのかもしれない。
(ずっと、友達でいられれば良かったのに……)
変わったのは、アスランだけでない。カガリも、友達以上の存在を求めている。
それが、自分でなかったというだけの話なのだ。
先程のチャイムは、下校時刻を知らせるものだったのだろう。グラウンドからは、部活動の後片付けをする音が聞こえてきていた。
窓下を覗くと、ソフト部も後片付けを終えたらしい。部室棟から出てきたカガリが、校舎に向かって走ってくる。
アスランも荷物をまとめると、カガリの分も持って、昇降口まで降りることにした。
モドル≪ ≫ススム
【あとがき】
学校のチャイムって、なんで時々あんなデカイ音が出るんでしょうね。
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