種ガンダム(主にアスカガ)のブログサイト
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※アスカガ・パロディ
『aroma』
『aroma』
「カ……リ…………カガリ……」
「……ん」
身体を揺さぶる振動が不快で、閉じた瞼を上げると、こちらを覗き込んでいるアスランの顔が見えた。
「あれ……? 私、寝てた?」
「うん。クーラーもつけずに、暑くないのか?」
「……平気」
本当は少し汗をかいていたが、今日は気温がさほど高くはないから、クーラーはつけたくない。
そんなカガリのやせ我慢を、アスランは少し笑って、額に張り付いた前髪をすいた。
「枕抱えて窮屈そうな姿勢で寝てるから、暑くないのかなって思ったんだけど……しかも、俺の枕で」
そう指摘されて、寝入る直前までの記憶が一息に甦ってくる。カガリは、慌てて起き上がると、枕を元の位置に戻した。
「あ、あの、ゴメン! 天気良いから、ピローケースも洗おうと思ってて――」
「それで、寝ちゃったのか」
「う、うん!」
動転しながら必死に頷くと、彼も納得したようだった。
「別に良いよ。もう日が暮れるから、シーツを洗うのは、明日にした方がいいんじゃないか?」
「うん」
「手伝ってあげられなくて、悪いけど……」
「ううん。アスランと違って、私、明日も家にいるし」
「ん。じゃあ、ヨロシクお願いします」
暖かい手が、頭を撫でてくれる。
二の腕の辺りから痺れが這い上がり、胸を甘く締め付ける。
我慢できなくなって、カガリが腕を伸ばすと、アスランも抱き締めてくれた。
その逞しい腕の中で、カガリは、こっそりとアスランの襟元の匂いを吸い込みながら、心に固く誓った。
――明日は、アスランの枕の匂いを嗅ぎすぎて、うっかり寝ないようにしよう。
【あとがき】
携帯から投稿したものを幾分か修正。
アスランが好きすぎて、ちょっと変態気味なカガリ(笑)
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